神谷北部地区オーラルヒストリープロジェクト(2018)

オーラルヒストリー(Oral History:口述史)とは、自治体史や文献等ではなく、住民一人ひとりの人生の履歴や、その時々での思い出を蓄積していくことによって編纂する地域の歴史のことを指します。本プロジェクトは、このオーラルヒストリー調査を通して、日々の営みの中で継承されてきた有形無形の資源や慣習といった「地域の遺伝子」を探り、今後の地域づくりの足掛かりとなるヒントを見出すことを目的に実施されました。

 

2018年8月〜9月にかけて、集落の住民の方に聞き取り調査を行い、思い出に残っている風景や、小さい頃の遊び場、地元の食材や料理、食生活や地域行事、言い伝えといった暮らしの記憶を採集しました。音声データをテキスト化した全ての「語り」のデータ(合計55組59名/約460,000文字)をテーマごとに分割、整理し、集落の歴史として取りまとめた上で、今後の具体的な地域づくりの取り組みの提案「タテマエ10の提案」と併せて2018年3月の現地報告会でプレゼンテーションしました。

 

編纂した集落史「神谷北地区5集落の口述史」(現在、冊子製本の準備中)は、地域資源の活用や集落の将来像を考える上での基礎資料として、今後の地域づくりに役立てていきます。

神谷北地区5集落生活環境リサーチ(2019)

本プロジェクトは、昨年度のオーラルヒストリー調査の継続プロジェクトとして、住民の方の日常生活における今日的課題やニーズの所在を定量的に把握することを目的に実施されました。

 

2019年8月〜9月にかけて、住民の方に対面アンケート調査を行い、普段の外出状況や日常的な防災対策、地区外に住んでいる家族の帰省/来訪状況、移住者に抱く心象や意向等、全10項目への回答を収集しました。得られたデータ(79名分の回答)の集計/分析を行い、2019年12月に中間報告会を行いました(2020年3月に最終報告会を行う予定でしたが、新型コロナウィルス対策による影響に鑑み延期と致しました。改めて2020年秋以降の実施を予定しています)。

 

本プロジェクトの成果は、神谷北地区5集落連合自治会に提供し、住民自治を進める為の基礎資料として参考にして頂くと共に、後述する「神谷15年アクションプラン」の論拠として活用していきます。

神谷15年アクションプラン制作(2019)

生活環境リサーチの成果に基づいて、神谷北部5集落の今後15年を見据え、連合自治会を含めた住民の方々と、タテマエとの協働により少しずつ進めていく地域づくりの計画書「神谷15年アクションプラン」(以下、アクションプラン)を制作しました。

 

アクションプランに掲載した計13の地域づくり活動は、以下の3つに分類されます。

「つくる」…制作活動や空間管理を通して、地域づくりのベースを形づくる活動

「つながる」…地域の資源を継承しながら、人の繋がりやネットワークを構築する/拡げる活動

「かまえる」…非常時に備えると共に、活性化に向けた準備を進める活動

例えば、「つくる」カテゴリーには「公共施設を居心地のいい空間にしよう!」等の活動、「つながる」カテゴリーには「移住者を丁寧に迎えていこう!」等の活動が掲載されています。アクションプランにはそれぞれの活動について、「誰が」「何を」「どの順番で」進めていけば良いか、チェックリストのようなかたちで丁寧に記載しています(現在、前述の生活環境リサーチの集計結果と併せて報告書の冊子製本の準備中です)。

 

アクションプランは作って終わりではなく、それを実践に移しながら、地域を望ましい将来に少しでも近づけていく為のものです。今後タテマエはアクションプランに基づき、住民の方と活動を進めていきます。